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坐骨神経を圧迫させる筋肉

お尻やもも裏、ふくらはぎの筋肉の図

こんにちは!

理学療法士の高林です。​​

坐骨神経はかなり長い神経となっているため、いろんな筋肉の中や間を通ります。

坐骨神経がどの筋肉の影響によって圧迫されて、症状が出るのかご説明します。

​梨状筋症候群

坐骨神経を圧迫することが1番多いと言われているのは梨状筋という筋肉です。

​坐骨神経は腰や仙骨から出た神経が集まり形成されます。

​形成された坐骨神経は梨状筋付近を通ります。

 

梨状筋により坐骨神経を圧迫し神経症状が出ることを梨状筋症候群と言います。

梨状筋と坐骨神経の位置関係は6つのパターンに分類されます。

タイプa

坐骨神経が梨状筋の下を通る。

90%の人がこのタイプaに相当する。

タイプb

坐骨神経が2本に分かれ、1本は梨状筋の中を通り、もう1本は梨状筋の下を通る

7.1%の人がこのタイプbに相当する。

タイプc

坐骨神経が2本に分かれ、1本は梨状筋上孔(梨状筋の上にある穴)を通り、もう1本は梨状筋の下を通る。

2.1%の人がこのタイプcに相当する。

タイプd

坐骨神経が梨状筋を貫通するように通る。

0.8%の人がこのタイプdに相当する。

タイプe

坐骨神経が2本に分かれ、1本は梨状筋上孔(梨状筋の上にある穴)を通り、もう1本は梨状筋を貫通するように通る。

タイプf

坐骨神経が梨状筋上孔(梨状筋の上にある穴)を通る。

実際には見られないが、理論上のタイプとしてタイプeとfがある。

​梨状筋により坐骨神経症状が出やすい人の特徴としては、反り腰で骨盤の前傾が強い。

また動作時に骨盤が外側に動揺している人が多いです。

大臀筋と寛骨三頭筋(内閉鎖筋、上・下双子筋)

坐骨神経が梨状筋付近を通った後は、大臀筋の後ろと寛骨三頭筋(内閉鎖筋、上・下双子筋)の前を通ります。

​大臀筋

起始:腸骨稜・上後腸骨棘・腰背腱膜・仙骨・尾骨

​停止:腸脛靭帯・仙結節靭帯・大腿骨の臀筋粗面

上双子筋

起始:坐骨棘

停止:大腿骨の転子窩

内閉鎖筋

起始:骨盤の閉鎖孔

停止:大腿骨の転子窩の上部

下双子筋

起始:坐骨結節の上部​

停止:大腿骨の転子窩

簡単にまとめるとこの筋肉たちは骨盤から大腿骨の上の方につきます。

位置関係は上から上双子筋・内閉鎖筋・下双子筋が骨盤についており、その筋肉の表面を覆うように大臀筋がついてます。

大臀筋と寛骨三頭筋の間で坐骨神経痛が出やすい人の特徴としては、内股で前重心になっていることです。

​内股で前重心だと大臀筋と寛骨三頭筋が常に張るストレスが掛かり、硬くなるため坐骨神経を圧迫させてしまいます。

大腿二頭筋長頭と大内転筋

坐骨神経が大臀筋と寛骨三頭筋の間を通った後は大腿二頭筋長頭と大内転筋の間を通ります。

​大腿二頭筋長頭

起始:坐骨結節

停止:腓骨頭

​大内転筋

起始:恥骨下枝、坐骨結節、坐骨枝

停止:大腿骨粗線、内転筋結節

位置関係は、大腿二頭筋長頭の前に大内転筋がある。

 

この筋肉が硬くなると坐骨神経が挟まれ神経症状が出る。

大腿二頭筋長頭と大内転筋によって坐骨神経症状が出ている人は、​体幹やお尻が後ろに引けていたり、骨盤が過度に前傾している場合が多い。

最後に

最後までご覧いただきありがとうございました。

お尻や太ももの筋肉の影響で坐骨神経が圧迫され、お尻や足に痛みや痺れが出ます。

同じ坐骨神経ですが、圧迫される部分で、原因が変わってきます。

まずはどこで神経が障害されているのか?

なぜそこが障害されたのか?

原因を突き止めることが重要です。

坐骨神経痛でお困りの方はお気軽に連絡ください。

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